説明
インデラル(有効成分:プロプラノロール塩酸塩)は、1960年代に開発されて以来、世界中で広く使用されているβ遮断薬(ベータブロッカー)です。緊張やあがり症などの症状を緩和するための医薬品として広く知られています。
その主成分であるプロプラノロール塩酸塩は、β受容体の遮断作用によって心拍数を抑制し、血圧を正常な状態に近づけます。この作用により、狭心症や不整脈、高血圧、片頭痛などの様々な病気や症状の治療に使用されています。
インデラルの効果
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心拍数の抑制と血圧の低下:インデラルは、β受容体を遮断することで心拍数を抑制し、血圧を下げる効果があります。心拍数の減少により、全身に供給される血液の量が減り、結果として血圧が低下します。このため、インデラルは高血圧の治療薬としても使用されています。また、心臓の負担が軽減されることで、狭心症や不整脈の予防にも効果的です。
- 緊張やあがり症の緩和:緊張やあがり症に対する効果も大きな特徴です。インデラルは、緊張によって引き起こされる心拍数の増加、手足の震え、動悸などを抑制します。これにより、人前で話す場面や重要なプレゼンテーションの前に服用することで、平常心を保ちやすくなります。
- 片頭痛の予防:プロプラノロールは、脳内の血管に作用して片頭痛の発現を予防します。臨床試験では、片頭痛の発作を約44%減少させる効果が確認されています。この効果により、片頭痛に悩む多くの患者にとって重要な予防薬となっています。
- その他の治療効果:インデラルは、心筋梗塞後の予後改善、緑内障の治療、乳幼児の血管腫の治療など、多岐にわたる疾患の治療にも使用されています。特に、心拍数を正常に保つ効果により、緊張や不安からくる心拍の乱れを整えることができます。
インデラルの使用方法
インデラルの使用方法は、治療目的や個人の状態によって異なります。以下に、一般的な使用方法を示します。
- 高血圧の治療:通常、1日30~60mgを1日3回に分けて服用します。効果が不十分な場合は、最大で120mgまで増量することが可能です。
- 片頭痛の予防:1日20~30mgを1日2~3回に分けて服用します。効果が不十分な場合は、最大で60mgまで増量することが可能です。
- あがり症の緩和:緊張状態になる1時間前に40mgを服用します。服用後の効果は3~6時間持続しますが、個人差がありますので、使用前に医師に相談することをお勧めします。
- 不整脈や狭心症の治療:通常、1日30~90mgを1日3回に分けて服用します。必要に応じて医師の指示に従い、投与量を調整します。
使用上の注意点
- 喘息患者の禁忌:インデラルは、気管支のβ2受容体も遮断するため、喘息を悪化させる可能性があります。喘息患者には使用できません。
- 徐脈に注意:インデラルは心拍数を抑えるため、徐脈(異常に遅い心拍数)が発生することがあります。服用中は定期的に心拍数を確認し、異常があれば医師に相談してください。
- 服用タイミング:インデラルの効果は服用後約1時間で現れます。緊張を伴う状況に備える場合は、事前に服用するタイミングを計画しましょう。
- 他の薬との併用:インデラルは他の薬と相互作用することがあります。特に、他のβ遮断薬や高血圧治療薬と併用する場合は、医師に相談してください。
インデラルは個人輸入禁止、代わりにメインテートを推奨
インデラルは、プロプラノロール塩酸塩を有効成分とするβ遮断薬であり、高血圧、狭心症、不整脈、片頭痛の予防など、さまざまな疾患に対して効果を発揮します。また、緊張やあがり症の治療にも高い効果を持ち、多くの人々が日常生活での不安を軽減するために使用しています。使用方法や注意点を守り、医師の指示に従って正しく服用することで、その効果を最大限に引き出すことができます。
残念ながら、インデラルは5年以上前に個人輸入が規制されました。あがり症対策や緊張状態の緩和のための代わりの商品としては、メインテート(有効成分ビソプロロール)が人気です。BISELECT(ビセレクト)というジェネリックならインデラルより安く購入でき大変経済的です。
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